ステンレス鋼とは鉄に一定量以上のクロムを含ませた、腐食に対する耐性を持つ合金鋼です。
クロムによって不働態皮膜が表面に形成されて、金属素地が腐食から保護されている。
ステンレスの種類
ステンレス鋼はオーステナイト系/フェライト系/マルテンサイト系の3つに分けられる。
代表的なステンレス
・オーステナイト系=SUS304
・フェライト系=SUS430
・マルテンサイト系:SUS403・SUS410
組成
200番台:オーステナイト系(クロム-ニッケル-マンガン)
300番台:オーステナイト系(18%クロム-8%ニッケル以上加えたもの)
400番台:フェライト系(17%クロム) / マルテンサイト系(12%クロム)
600番台:PH系(析出硬化型ステンレス鋼)
ステンレス鋼の特徴
オーステナイト系
①フェライト系、及びマルテンサイト系より耐食性に優れている。
②高温/低温環境下でも材料強度を使用可能な範囲で保つことができ、耐熱性/耐寒性に優れている。
③引っ張り強さが高く、延性が高い材料である。
④オーステナイト系は非磁性材料である。
⑤フェライト系/マルテンサイト系より、電気抵抗が高い。
オーステナイト系はステンレス鋼種の中で最も一般的で、各種用途に幅広く使われています。
一般的な使用されている物
・スプーン/フォーク
フェライト系
①オーステナイト系よりは劣るがマルテンサイト系より耐食性に優れている。
②軟質で延性に優れている。
③フェライト系はニッケルを含まないため、比較的安価な材料である。
④フェライト系ステンレス鋼は磁性を持つ。
一般的な使用されている物
・ステンレス製の厨房器具
マルテンサイト系
①耐食性はオーステナイト系、フェライト系より劣る。
②ステンレス鋼の中で硬さに優れており、高強度である。
③マルテンサイト系は耐摩耗性に優れている。
④温度下でも強度があまり低下しないため、耐熱性も優れている。
⑤マルテンサイト系ステンレス鋼は全ての材料で磁性を持つ。
⑦オーステナイト系/フェライト系より、電気抵抗が低い。
一般的な使用されている物
・タービンブレード
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