ガソリン製造方法・種類について【レギュラー/ハイオク/プレミアム/軽油違い】【オクタン価が重要】

くるま

ガソリンの製造方法について

ガソリンは原油の沸点の差を利用して混合物を成分別に分離濃縮する方法で製造されています。

原油を加熱炉で熱し、蒸気となった原油を常圧蒸留装置で分離し精製しています。

原油は以下の通り、5種類の留分に分けて取り出されます。

①LPガス
②ガソリン・ナフサ
③灯油・ジェット燃料油
④軽油
⑤残油

LPガスとは

LPガスとは、「Liquefied Petroleum Gas」の略称で液化石油ガスともいいます。
一般家庭用で使われているのはプロパンでプロパンガスとも呼ばれています。

ナフサとは

ナフサは蒸留分離して得られる製品のうち沸点範囲がおおむね30 – 180℃程度のものを指します。

沸点範囲が80〜180°C程度のものを重質ナフサといい、ガソリンや芳香族製造用の原料として使用されます。

灯油とは

灯油は石油の分留成分の一つであるケロシンを暖房やランプなどの日用品における燃料として利用するために調整した製品のことです。

軽油とは

原油を常圧蒸留したときに,灯油の次に留出してくる沸点が約摂氏220~350度の留分のことを指します。
分解ガソリンの原料のほか,ディーゼル機関の燃料などに用いられます。

残油

原油を蒸留し、ナフサ、ガソリン、灯油、軽油などに分けた際の最も重質な留分です。

一般的には、残油を希釈して発電や船舶用の燃料や、道路舗装用アスファルトの原料として使用されています。

レギュラー・ハイオク・軽油(ディーゼル)・灯油の違い

一般的にガソリンスタンドで購入することができるガソリン等の石油製品にはレギュラーガソリン、ハイオク、軽油、灯油があります。

レギュラーガソリンとハイオクは同じナフサから製造されますが、オクタン価によって区別されます。

オクタン価とは
「オクタン価」とは、ガソリンが異常燃焼(ノッキング)を起こさないための添加物の割合のことを言います。
オクタン価が高いほど、ガソリンは効率的に燃焼し、強い力を発揮します。

レギュラーガソリンとは

レギュラーとはハイオクに比較してオクタン価の低いガソリンであり、日本国内で広く使用されている車の燃料です。

日本工業規格(JIS)の規定では、オクタン価89以上のものをレギュラーガソリンとしています。

オクタン価の違いにより、ハイオクよりレギュラーガソリンの方が異常燃焼(ノッキング)が起こりやすいガソリンですが、通常の軽自動車や普通車の場合、異常燃焼(ノッキング)が起こる温度迄シリンダー内の温度が上昇しないため、問題なくレギュラーガソリンで自動車を動かすことが可能です。

ハイオクとは

ハイオクとは日本工業規格(JIS)の規定では、オクタン価96以上のガソリンのことをハイオクと言います。

一般的には外国製の車やスポーツカーなどの高排気量車に使用されています。

ハイオクは、プレミアムガソリンと呼ばれることもあり、価格はレギュラーガソリンより10円程度高く設定されています。従って、ハイオクはスポーツカー等の高排気量の自動車に使用されます。

高排気量車はシリンダー内が高温になるため、異常燃焼(ノッキング)が起こりやすくなるため、ハイオクが必要となってきます。

軽油(ディーゼル燃料)とは

軽油とはディーゼルエンジンの燃料として使用され、その用途のものはディーゼル燃料ともいわれます。

軽油(ディーゼル燃料)は、高温高圧で着火するため、高出力で熱効率が高いのが特徴です。

そのため、軽油(ディーゼル燃料)は、パワーを必要とする車両重量の重たい大型車(バス、トラック等)に適しています。

灯油とは

灯油とは、ランプなど照明器具のための油の総称のことを言います。そのため、「灯油(ともしびあぶら)」と呼ばれることもあります。

灯油には1号灯油と2号灯油があり、精製度により区別されます。

1号灯油とは

1号灯油は精製度が高く、不純物が少ないため、無色透明です。

1号灯油は発煙成分が少なく燃焼性がよく、燃えカスが出ず、刺激臭がないのが特徴です。

そのため、一般的に家庭で使用されている灯油は1号灯油が使用されています。

2号灯油とは

2号灯油は精製度が低く、淡黄色です。

2号灯油は燃焼時に黒煙や悪臭が発生するのが特徴です。

主に石油発動機用の燃料・溶剤として使用されます。

 


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