ガソリン代はなぜ変動する?
まず、あたりまえですが、なにを作るにも原価というものがかかります。
原価といっても、原材料費、労務費、機械・設備維持費、電力・ガス・水道等のインフラなどが
業種によって原価は様々な費用がかかってきます。
ガソリン原価内訳
・原油
・税金(ガソリン税・石油税・地球温暖化対策税)
・労務費
・インフラ費
・配送料
では、ガソリン代が変動する一番要因はガソリンの原材料である、原油価格の変動です。
原油価格が変動する理由
(1) 為替の影響
日本は原油の99%以上を輸入しているため、為替により原油価格の変動に少し影響があります。
しかし、ドル/円と原油価格は相関関係があり、円高になると、原油価格が上昇するため、
為替による原油価格への影響は一概に発生するとは言えません。
(2) 原油生産国の社会情勢
供給量は原油生産国の社会情勢により変動します。
特に中東の国では、原油施設が攻撃されるなどの影響により、原油生産量に大きな影響が発生します。
そういった影響により、供給量が減少することにより原油価格が上昇しガソリン代の変動を生みます。
(3) 経済景気の影響
原油の需要量が高まる要因の一つに経済活動の動向が考えられます。
景気がよくなり、経済活動が活発になることにより、工場の稼働率が上昇し、原油の需要が高まります。
従って、景気が落ち込むと工場の稼働率が減少し、原油価格が下がります。
(4) 米国の原油在庫状況
米国は世界トップレベルの原油生産国であり、世界トップレベルの原油使用国です。
そのため、米国の原油貯蔵量の増減が、世界の原油需要量の目安として参考にされます。
米国の原油貯蔵量が減少⇒需要が高まったことを意味し、原油価格が高騰することがあります。
米国の原油貯蔵量が増減⇒需要が低迷していていることを意味し、原油価格が急落することがあります。
(5) OPECの原油生産量の調整
OPECとは石油輸出国機構(Organization of the Petroleum Exporting Countries)の略称です。
国際石油資本などから石油産出国の利益を守ることを目的として、1960年9月14日に設立された組織です。
現在加盟国は13か国です。
アルジェリア/ナイジェリア/アンゴラ/ガボン/赤道ギニア/コンゴ共和国
OPECは原油輸出国の利益を守る目的があるため、世界の原油需給量を予測し、原油生産量を調整することで原油価格調整します。
そのため、OPECの動向は原油価格へ大きく影響を与え、各国のガソリン代へ転嫁されることとなります。
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